「眼瞼下垂(がんけんかすい)と言われたが、治療は手術しかないのか」 「手術にはどんな種類があり、自分にはどれが合うのか」 治療を考え始めると、こうした疑問が出てきます。眼瞼下垂の治療は原因によって変わり、神経や筋肉の病気が原因であれば、まずその病気の治療が優先されます。 成人に多い腱膜(けんまく)のゆるみによる眼瞼下垂では、ゆるんだ腱膜を縫い直す手術が治療の中心です。手術にはいくつかの方法がありますが、数の中から好みで選ぶものではなく、原因、まぶたを持ち上げる力、皮膚や眉の状態から医師が適応を判断します。 この記事では、原因別の治療の考え方、手術の種類と適応、術式を決める診察項目、保険診療と自費診療の違い、合併症や術後の通院まで、治療を選ぶために知っておきたいことを福岡の眼形成外科が解説します。
オキュロフェイシャルクリニック福岡の眼瞼下垂診療の特徴
グループ年間12,000件以上の眼形成手術実績
まぶたの状態と原因に応じて、術式や切開部位を選択
他院で受けた眼瞼下垂手術・二重手術などの修正手術に対応
オキュロフェイシャルクリニック福岡 院長
菊地 良
眼形成眼窩外科は専門医が少なく、診療体系も十分に確立されていない分野です。私は鹿嶋友敬先生に師事し、これまで5,000件以上の手術を執刀してきました。国内外の学会で知識をアップデートし、亀田総合病院では眼形成外来の立ち上げにも携わってきました。この度、福岡にて診療を開始し、九州エリアにおける専門医療の発展と、患者様一人ひとりに寄り添った最善の治療を提供してまいります。
最後の砦である自負があるからこそ、最初に当院のドアを叩いていただきたい。
目元の専門医による診察をご希望の方へ
グループ年間1万2,000件以上の美容的眼形成手術の実績を持つ眼形成専門のリードクリニックとして、
機能と見た目の両立を目指した治療をご提案します。まずはご相談ください。
眼瞼下垂の治療は原因によって変わる
眼瞼下垂の治療で最初に行うのは、術式選びではなく原因の診断です。原因によって「病気の治療が先」「手術を検討する」「経過をみる」と方針が分かれるためです。
病気が原因の場合は、原因疾患の治療を優先する
重症筋無力症(じゅうしょうきんむりょくしょう)のように神経から筋肉への伝達が障害される病気や、動眼神経の麻痺などが原因の眼瞼下垂は、腱膜のゆるみによる下垂と同じ手術の対象として扱いません。 まずその病気の診断と治療を行い、経過をみたうえで、下垂が残る場合に手術を検討するかどうかを個別に判断します。 急に下がった、ものが二重に見える、日内変動が大きいといった特徴がある場合は、原因の精査が優先されます。この段階で手術を急ぐことはありません。
腱膜性眼瞼下垂では手術を中心に、状態に応じて検討する
成人に最も多い腱膜性眼瞼下垂 は、まぶたを持ち上げる筋肉の力を縁に伝える腱膜がゆるんだり外れかけたりして、力が伝わりにくくなった状態です。ゆるんだ構造そのものを縫い直す手術が治療の中心で、マッサージやトレーニングで構造を戻すことはできません。
選択肢 位置づけ 原因疾患の治療 神経・筋肉の病気などが原因の場合に最優先 治療後に下垂が残れば手術を個別に検討 手術(腱膜の修復) 腱膜性眼瞼下垂の中心となる治療 見えにくさ・生活への支障・ご希望に応じて適応を判断 経過観察 症状が軽く生活への支障が少ない場合に、 診察で状態を確認しながら様子をみる 点眼薬(成人の後天性眼瞼下垂) 2026年に国内で承認された処方薬 構造を修復する治療ではなく、 適応・取り扱いは施設により異なる(後述)
症状の程度、見えにくさや肩こりなど生活への支障、見た目のご希望によって、経過観察を含めた選択肢を医師と相談します。
眼瞼下垂手術の主な種類と適応
手術は「どの組織を、どう補うか」で分かれます。 ここでは当院の中心となる術式と、適応が限られる方法、皮膚や眉への治療を分けて説明します。手術名のランキングではなく、適応の違いとして読んでください。
挙筋腱膜前転法(挙筋短縮術):筋肉の力をまぶたに伝えやすくする
腱膜性眼瞼下垂に対する基本の手術で、当院の眼瞼下垂手術の中心となる方法です。上まぶたの皮膚を切開し、ゆるんだりずれたりした腱膜を、まぶたの縁の土台である瞼板(けんばん)に縫い直して固定します。筋肉の力がまぶたの縁まで伝わるようになることで、目の開きが改善します。 皮膚のたるみを伴う方が多いため、同時に余った皮膚を切除し、二重のラインを整えることが一般的です。切開するぶん腫れや内出血はありますが、腱膜を直接目で確認しながら調整できることが、この方法の利点です。 手術は基本的に局所麻酔で行い、静脈麻酔による鎮静を併用することもあります。手術時間や通院の回数は、まぶたの状態や術式によって異なります。
適応が限られるその他の方法:前頭筋吊り上げ術・まぶたの裏側から行う方法
まぶたを持ち上げる筋肉の力そのものが著しく弱い場合は、腱膜を縫い直しても十分な効果が得られないことがあります。このような場合には、額の筋肉(前頭筋)の力でまぶたを引き上げる前頭筋吊り上げ術が検討されます。先天性眼瞼下垂などで選ばれることがありますが、程度だけで機械的に決めるのではなく、目を閉じやすさへの影響も含めて評価します。 一方、下垂が軽く、皮膚のたるみが少なく、二重のラインが整っている方では、皮膚を切開せずにまぶたの裏側(結膜側)から腱膜やその周囲を縫い縮める方法を選ぶこともあります。皮膚に傷が残らず、腫れが比較的少ない傾向がありますが、裏側からは腱膜を直接確認しにくいため、開き具合の細かな調整や効果の持続には限界があり、適応は限られます。 「切らない」という理由だけで選ぶのではなく、ご自身のまぶたの状態に合うかどうかを診察で確認することが大切です。
皮膚切除や眉への治療:皮膚・眉の下垂が主な場合
まぶたの縁は上がっているのに、余った皮膚がかぶさって見えにくい眼瞼皮膚弛緩症(がんけんひふしかんしょう) では、腱膜の修復ではなく、余った皮膚の切除が治療の対象になります。二重のライン上で切除する方法と、眉の下のラインで切除する眉毛下皮膚切除 があり、二重の有無やまぶたの厚み、ご希望の印象によって選びます。 腱膜の下垂と皮膚のたるみが併存している場合は、腱膜の修復と皮膚の切除を組み合わせて検討します。皮膚切除や眉下の手術は、腱膜性眼瞼下垂の代わりになる万能な方法ではなく、対象が異なる治療として位置づけられます。
自分に合う治療を選ぶために確認したいこと
術式は医師が適応を判断しますが、患者さん側でも「診察で何を調べるのか」「手術以外の選択肢はあるのか」「保険と自費はどう違うのか」を知っておくと、相談がスムーズになります。
Point
1
診察で原因・挙筋機能・皮膚・眼の状態を調べる
診察では、正面を向いたときにまぶたの縁が黒目のどの位置にあるか(MRD-1) 、眉を押さえた状態でまぶたがどれだけ動くか(挙筋機能) を測り、皮膚のかぶさり、眉の位置、目の表面の乾きや閉じやすさを確認します。あわせて、見えにくさや肩こりなど生活への支障と、見た目についてのご希望をうかがいます。 写真だけで術式を決めることはありません。まぶたを持ち上げる力が十分に残っているか、皮膚のたるみがどの程度あるか、目が乾きやすいかによって、同じ「眼瞼下垂」でも適した方法は変わります。手術を受けない選択を含めて説明を受け、納得してから決めることが、後悔を減らすことにつながります。
Point
2
手術以外の選択肢:点眼薬と経過観察
2026年に、成人の後天性眼瞼下垂を対象とした処方点眼薬(一般名:オキシメタゾリン塩酸塩)が国内で承認・発売されました。まぶたの奥にあるミュラー筋を一時的に収縮させて縁を持ち上げる作用があり、1日1回点眼します。 ただし、ゆるんだ腱膜そのものを修復する治療ではなく、6か月を超えて使用した場合の有効性や安全性は確認されていません。保険診療の対象外で、適応や取り扱いは施設によって異なります。 市販の目薬で代用することはできません。 症状が軽く生活への支障が少ない場合は、診察で状態を確認しながら経過をみる選択もあります。点眼薬や経過観察を選ぶ場合も、原因の診断と定期的な評価が前提になります。
Point
3
保険診療・自費診療の違いと費用の確認
眼瞼下垂の手術には、保険診療で行う場合と自費診療で行う場合があります。 保険が適用されるかどうかは、「眼科なら保険」「形成外科なら自費」のように診療科名で決まるのではなく、まぶたの位置や機能の障害の程度、日常生活への支障などをもとに診察で判断します。全国一律の数値基準があるわけではありません。 保険診療は機能の改善を目的とし、仕上がりの細かなご希望に応えにくい面があります。自費診療では執刀医の指名や、まぶたの厚み・たるみを含めた整え方を相談できますが、ご希望どおりの形を無制限に作れるわけではありません。 どちらが優れているというものではなく、症状とご希望に応じて選びます。費用は保険・自費の別や担当医、麻酔の方法によって異なるため、最新の費用は料金表をご確認ください。詳しい制度は、保険適用の記事で解説しています。
ダウンタイム・合併症・術後の通院も含めて選ぶ
治療法を選ぶときは、効果だけでなく、回復までの期間、起こり得る合併症、通院の見通しまで含めて比較することが大切です。
主なリスク・合併症
眼瞼下垂手術には、腫れ・内出血、左右差、開きが足りない(低矯正)、開きすぎる(過矯正)、目が閉じにくくなることによる乾燥や異物感、傷あと、感染、まれな出血などのリスクがあります。 開きすぎや左右差は、術直後の腫れによる一時的なものであれば経過とともに落ち着くことが多いものの、固定位置そのものに原因がある場合は再手術による調整が必要になることがあります。 目が閉じにくい、乾燥がつらい、強い痛みや急な腫れがある場合は、次の診察を待たず早めに連絡してください。リスクを完全になくすことはできませんが、適応の見極めと術後の経過観察で減らすことができると当院は考えています。
回復の目安と術後の通院
腫れや内出血は一般に1〜2週間程度で目立たなくなることが多いものの、体質や経過によってはもう少し続く場合があり、仕上がりが落ち着くまでには数か月かかることもあります。 術後は、抜糸や経過確認のための通院が必要です。大切な予定がある場合は、余裕をもった日程で計画してください。具体的な日程や仕事復帰の目安は、ダウンタイムの記事で解説しています。 術後に気になる症状が出たときの相談の目安や、「失敗」と感じるケースの考え方については、失敗例と後悔を防ぐ確認点の記事にまとめています。
眼瞼下垂の治療法についてよくある質問
A
A. 程度だけで決まるものではありません。見えにくさや肩こりなど生活への支障、まぶたを持ち上げる力、目の表面の状態、ご希望を診察で確認したうえで、経過観察を含めた選択肢を相談します。軽い段階でも、原因を確かめておくことには意味があります。手術が必要と判断された場合も、時期はご自身の生活に合わせて相談できます。
Q
2. 切らない方法なら傷もリスクもありませんか?
A
A. 皮膚に傷が残らないことと、体への処置や合併症がないことは別です。まぶたの裏側から行う方法でも組織を縫い縮める処置を伴い、腫れや左右差、効果の持続に限界があります。名称ではなく、具体的にどの組織をどう処置するのか、ご自身の状態に合うのかを確認してください。
A
A. 2026年に承認された処方点眼薬は、ミュラー筋を一時的に収縮させて縁を持ち上げるもので、ゆるんだ腱膜を修復する治療ではありません。適応や効果には個人差があり、6か月を超える使用の有効性・安全性は確認されていません。手術と同じ結果や持続性を約束するものではなく、適応は医師の診察で判断します。
A
A.対象が異なります。眉毛下皮膚切除は、余った皮膚がかぶさる眼瞼皮膚弛緩症に対して皮膚を切除する手術です。眼瞼下垂手術は、まぶたの縁を持ち上げる腱膜を縫い直す手術です。両方の状態が併存する場合は、組み合わせて行うかどうかを診察で判断します。
A
A.はい。当院では、まず原因と現在の状態を診察で確かめ、手術を含む選択肢とそれぞれの限界をご説明します。そのうえで検討していただく流れで、治療を急がせることはありません。紹介状がなくても受診でき、WEBやLINEからご予約いただけます。
術式は「数」ではなく、原因と状態で選ぶ
眼形成領域のリードクリニックとして、
眼形成を、日本のインフラに
年間1万2,000件以上の
美容的眼形成手術の実績
日本全国に6院
グループ医院を展開
大学病院含む
1,281機関から紹介実績
※ 東京・大阪・京都・千葉・新前橋の5院、2025年1年間での症例対応件数
眼瞼下垂の治療は、原因の診断から始まります。神経や筋肉の病気が原因であればその治療が先になり、成人に多い腱膜性眼瞼下垂では、ゆるんだ腱膜を縫い直す挙筋腱膜前転法(挙筋短縮術)が治療の中心です。前頭筋吊り上げ術やまぶたの裏側から行う方法は適応が限られ、皮膚や眉のたるみには皮膚切除など対象の異なる治療があります。 術式は、まぶたを持ち上げる力、皮膚や眉の状態、目の表面の状態、生活への支障とご希望をもとに医師が判断します。保険と自費の違い、合併症、回復や通院の見通しまで含めて相談することが、納得して治療を受けることにつながります。 当院は眼科専門医が在籍する眼形成外科として、原因の診断から術式の選択、術後の経過観察までを一貫して行っています。治療法を決めていない段階でも、まず診察で選択肢を整理するところからご相談ください。
眼形成眼窩外科は国内の専門医が非常に少なく、診療体系が確立されていない分野です。私は鹿嶋友敬先生に師事し、これまで5,000件以上の手術を執刀してまいりました。国内外の学会で常に最新の知識をアップデートし、2021年には亀田総合病院で眼形成外来を設立するなど、一貫して専門医療の普及に尽力してきました。 この度、福岡の地で新たな一歩を踏み出します。九州の眼形成領域をリードし、地域の皆さまに親身に寄り添いながら、オーダーメイドな最善の医療を提供してまいります。